Profile
オーナーシェフ
篠田 昌利 Shinoda Masatoshi
中華一筋32年。ミシュラン獲得から、次の挑戦へ。高校卒業後、四川飯店に入社。
約19年にわたり経験を積み、料理長を歴任。その後独立し、自身の店虹霓でミシュラン一つ星を獲得。現在は店舗を移転し、新たなブランドとして再始動。
これまで培ってきた技術と経験をもとに、「嘘をつかない料理」「本質的な価値」を軸にした店づくりを続けている。
現在はK.INNOVATIONにて、次世代の料理人が活躍できる環境づくりに挑戦。
クロストーク
同じ中華に向き合いながらも、
その立場や役割はさまざま。
料理をつくる人、店をつくる人、未来を描く人。
異なる視点が交わることで、
新たな発見や気づきが生まれます。
仕事のこと、成長のこと、
そして中華のこれから。
それぞれの言葉から、
私たちが大切にしている価値観を紐解いていきます。
Profile
オーナーシェフ
中華一筋32年。ミシュラン獲得から、次の挑戦へ。高校卒業後、四川飯店に入社。
約19年にわたり経験を積み、料理長を歴任。その後独立し、自身の店虹霓でミシュラン一つ星を獲得。現在は店舗を移転し、新たなブランドとして再始動。
これまで培ってきた技術と経験をもとに、「嘘をつかない料理」「本質的な価値」を軸にした店づくりを続けている。
現在はK.INNOVATIONにて、次世代の料理人が活躍できる環境づくりに挑戦。
Profile
KOUGEI 料理長
古典と革新を横断する、探究型料理人。高校卒業後、四川飯店に入社。その後、複数店舗で経験を積み、専門学校の教員も経験。
独立後は店舗運営と並行して、中国現地の料理や技法を研究し続ける。
既存の枠にとらわれず、「まだ知られていない中華」の可能性を追求するスタイルが強み。
今回、K.INNOVATIONの新業態「KOUGEI」にて料理長に就任。篠田オーナーの思想と融合し、新たな中華の価値創出に挑む。
01
篠田
いいお店って、すごくシンプルだと思っていて。結局“嘘をついてないかどうか”なんですよね。食材もそうですし、工程もそうですし、自分が納得して出せているかどうか。例えば極端な話、冷凍でもいいんですよ。ただ、それを理解した上で出しているのか、それともごまかしているのかで全然違う。僕は市場に行って、自分の目で見て仕入れて、それをそのまま料理として出す。そういう“嘘のない状態”を大事にしてきました。
僕はちょっと違っていて、「ワクワクするかどうか」が大きいですね。知らない料理に出会えるとか、“これなんだろう?”って思える瞬間がある店。中国に行くと、本当に知らない料理ばっかりで。そういう体験があると、また行きたくなるんですよね。
川島
篠田
でもその2つって、結局繋がってると思っていて。嘘がないからこそ伝わるし、
そこにプラスでワクワクがあると、もっと強い。
02
篠田
僕はずっと中華一筋でやってきて、ある意味“やりきった感”もあるんですよね。いろんなことをやってきた中で、最終的に残るのは、やっぱり基礎なんですよ。四川飯店で教わったこととか、若い頃に叩き込まれたことって、忘れないんですよね。
僕は逆に、まだ知らないことの方が多いなと思っていて。中国に行くと、日本でやっている中華と全然違うものが出てくる。
それを知りたいし、試したい。例えば、豆腐にカビを生やして調味料にする料理とか、手作りで調味料を作る動画では簡単そうに見えるんですけど、実際やると全然うまくいかない。温度や湿度、環境を変えながら試していく。そういうことをずっとやってますね。
川島
篠田
その“探しにいく力”は、自分にはあまりない部分なので。
そこはすごく面白いなと思ってます。
03
川島
料理って、外から見ると華やかなんですけど、実際は“処理能力”の仕事でもあるんですよね。例えば営業中、伝票が一気に入ってくると、その瞬間に全部頭の中で組み立てるんです。
・どの料理を先に出すか
・どれが同時に仕込めるか
・どの席のスピードが早いか
それを瞬時に判断して、手を動かしていく。
あれは本当に別の脳みそですね。
篠田
川島
最初は全然できないんですよ。
何を優先していいかも分からないし、全部遅れる。
でもやっていくうちに、少しずつ“流れ”が見えるようになってくる。
注文の順番だけじゃなくて、料理の流れもありますからね。
前菜があって、点心があって、メインがあって、最後にご飯。
その流れを崩さずに出していく。
篠田
川島
それができるようになると、今度は“回せる”ようになるんですよ。
最初は「無理だろ」って量でも、気づいたら全部回ってる。
あの瞬間が一番面白いですね。
アドレナリン出ますよ
あれは料理とはまた違う面白さです。
篠田
04
篠田
成長って、すごく地味なんですよ。例えば、たけのこの細切り。
あれって断面が全部“正方形”じゃないとダメなんです。最初は全然できない。
太さもバラバラだし、形も揃わない。でも毎日やっていくと、だんだん包丁に“ついてくる”感覚が出てくる。
同じリズムで切れるようになって、気づいたら綺麗に揃ってる。それが成長だと思います。
僕は最初、とにかく掃除でしたね。
料理をやりたくて入っても、最初は全然触らせてもらえない。
でも掃除をちゃんとやってると、少しずつ任せてもらえるようになるんです。
川島
篠田
見てるんですよね、そういうところ。
はい。結局、最初にやることが全部繋がっていく。
派手なことじゃなくて、当たり前のことをちゃんとやる。
それが一番大事だと思います。
川島
05
篠田
今回のKOUGEIは、栄の中心にできるHAERAという商業施設に出店します。
かなり注目されている場所ですし、その中で中華バルとして勝負していく。
立地的にも、今までとは違う客層になると思うので、
そこも含めて挑戦ですよね。
川島
篠田
高級中華でもなく、町中華でもない。
その間のポジションで、どこまでやれるか。この店は、まだ完成していません。
価格は抑えつつ、内容はしっかり面白くする。
そのバランスをどう作るかですね。これからどうなるかが楽しみです。
川島
シェフと実業家。オーナーとスタッフ。
異なる⽴場で中華と向き合う⼆⼈が、仕事や成⻑、これからの中華について語り合います。

